校長室より
再生・成長の年へ
あけましておめでとうございます。
令和7年が始まりました。昨年は能登地震とともに新年が始まりましたが、今年は比較的穏やかに新年を迎えることができました。能登の皆さんが、今年一年平穏に暮らせることを願っています。
さて、年が変わるとき、よく話題となるのがその年の干支です。今年は、巳年、へび年です。私は、小さい時から蛇が苦手ですが、みなさんはどうですか。
実は、蛇は、昔から金運・繁栄をもたらす縁起物として認識されており、日本各地で信仰の対象ともなっています。また、コロナ禍で話題になったWHO世界保健機関のマークにも、杖に巻き付いた蛇が描かれています。ギリシャ神話を由来とし、病気治療の象徴として描かれたマークだそうです。蛇は爬虫類の仲間で、脱皮を繰り返しながら成長します。脱皮することで体が大きくなり、また、表面の傷も治癒していくと考えられています。このようなことから、繫栄や治療のシンボルとして描かれることが多いようです。
その巳年にちなんで、皆さんに意識してほしいことがあります。それは「再生・成長」です。昨年、いろいろなことがあって、勉強や部活動、人間関係などでつまずいたり困難にぶち当たったりした人もいるでしょう。そんな人は、新しい年を機に、そのつまずきや困難を脱皮し、さらなる成長につなげてほしいと思います。年が変わることは、大きなチャンスです。昨年苦しんだ人は「再生」を目指して、昨年成長した人はさらなる「成長」の実感を目指して、ぜひ頑張ってください。
23・50、ここに2つの数字があります。これは、カウントダウンの数字です。23は、3年生にとっての私立高校入試までの土日を含めた日数です。あと23回寝て起きたら、その日が私立高校入試の日です。50は、1・2年生にとって、3学期に学校に登校する日数です。あと50回登校すると、1・2年生を修了し、学年が1つ上がります。
3学期はあっという間に過ぎますが、高校入試や卒業式・修了式など、1年で最も重要な時期といっても過言ではありません。1日1日を大切にし、悔いなく過ごしてほしいと思います。今日から「再生・成長」していきましょう。
虹の下をくぐれるかな
午後3時過ぎ、生徒たちが窓の外を指さしているので何かと思って見てみたら、東の空に綺麗な虹がかかっていました。久しぶりに見た気がします。師走の忙しい時期ですが、ホッとした瞬間でした。
小学生の時、学校帰りに虹を見つけ、いつかその下をくぐりたいなと思ったことを思い出しました。まだ、くぐったことはありません。
この気持ちは何だろう
職員室の前の図書コーナーには、谷川俊太郎さんの特集が組まれています。司書の先生が展示してくれました。その昔、合唱曲の「春に」に心惹かれたことを覚えています。忙しい日々ですが、ゆっくり詩や小説を愉しむ時間もつくりたいなぁと思っています。秋の夜長、皆さんはどう過ごしていますか。
2学期始業式 挑戦し続ける・・
2学期が始まります。皆さんは、どんな夏休みをすごしましたか。夏休み前に、「一期一会」という言葉を紹介し、1日1日を大切にしてほしいというお願いをしました。みなさんできたでしょうか。
私事になりますが、お盆の時期に小学校の同窓会がありました。古い友人に何十年ぶりに合い、昔話に花が咲く楽しい時間を過ごしました。そのとき、5・6年生で担任だった恩師にも参加していただきました。もう77歳でしたが、大変お元気でした。私が大好きな先生で、自分が教員になろうと思ったのは、その先生の影響でした。
同窓会のあいさつでその先生がおっしゃった言葉が印象的だったので、みなさんに紹介します。
「みんなも私もどんどん年をとるけれど、やりたいことに挑戦することが大事だよ。うまくいかないことも多いかもしれないが、大切なのは倒れないことより、すぐ起き上がることだ。失敗のない人生こそが失敗なんだ。」
本当に心に染み入る言葉でした。この年になっても、先生から教わることが多いなぁと感じました。
失敗を悔やまず恐れず、いろんなことに挑戦することが大事なんだなぁ・・と、そんなことを考えていたある日、ある動画に出会いました。
バスケットボールのスター選手で、ステフィン・カリーという選手がいます。試合のここぞという場面でスリーポイントを決めることができるスーパースターです。スリーポイントの成功率は何と4割以上です。
私が見た動画は、そのカリーが、来日して日本の子供たちにシュートを指導している場面でした。
ある女の子が、カリーと何百人の観客がいる前でシュートするのですが、うまくいきません。そのとき、カリーは女の子に声をかけます。その場面が本当に最高です。
皆さんもぜひ見てください。
(動画視聴) 「You gotta shoot till make one.」
どうですか。カリーもかっこいいし、女の子もかっこいいですね。そして、それを応援するまわりの人もかっこいいですね。私は、カリーの言葉と、先ほどの77歳の恩師の言葉と重なる部分がたくさんあると思いました。
1学期、ひょっとしたら、勉強や部活でうまくいかなかったこともあるかと思います。2学期は、しっかりと起き上がり、前へ前へと進んでください。職員みんなで応援しています。
1学期終業式にあたり
1学期の終業式を迎えました。みんなにとって、たくさんの出来事があった1学期だったと思います。
1年生は、初めての中学校生活に戸惑いながらも、一生懸命学校生活に取り組む姿がありました。新しい人間関係をつくるのは、なかなか大変だったと思いますが、いろいろなトラブルを乗り越えていい学年になってきています。1年生がいる2階からは元気な声が響いていましたが、いざ授業になると集中して取り組んでいました。
2年生は、どのグラスもパワーがあふれていました。そのパワーを持て余し気味の所があるようです。部活では新チームのリーダーとなります。持ち前のパワーを、皆を引っ張る方向に使ってください。
3年生は、いつ授業を見に行っても、真剣な表情で取り組んでいました。さすが3年生だなと思って見ていました。進路選択がかかる大事な夏休みです。しっかり勉強して、自分の道を自分の力で切り拓いていってください。
ここに木で彫った言葉があります。『一期一会(いちごいちえ)』と読みます。私が大切にしている言葉で、美術の先生が作ってくれました。
一期一会とは、茶道に由来する言葉です。お茶会に臨む際には、その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くす・・ということを意味しています。
転じて、お茶会に限らず、「あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、今出来る最高のおもてなしをしましょう」という意味で用いられます。
私は、今生きているこの時間を大切にしたい、精一杯生きたい、という思いがあり、この言葉を大切にしています。
学校での毎日の授業も、この集会も、明日からの夏休みの日々も、同じようなことの繰り返しに思いますが、実はもう二度と同じことがない大切な時間です。南部中学校の生徒一人一人が、これからの自分の時間を大切に使ってほしいと願っています。
この夏、自分の心に輝く十字星を見つけるために、勉強や部活動に頑張ってほしいと思います。みなさん、よい夏休みを。
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